モロッコ遊牧民探訪記

遊牧民との生活。ロバとの旅の記録

ノマド生活(サハラ砂漠)

砂漠>山?

散歩から帰ってくると、家の前に見慣れぬジープが一台、止まっていた。別にこの辺りで車を見ることは珍しいことではない。キャンプ地で働くサルムの親戚が二日に一回は車で様子を見にくるし、レンタカーに乗った欧米人観光客が道を尋ねるため立ち寄ることも…

いのちの水

砂漠でも遊牧民が生活できるのは、水があるからだ。ここでは雨はめったに降らないが、アトラス山脈などに雨や雪が降ると、長い時間をかけて砂漠の地下水となる。これが彼らの生活を支えている。 井戸はサルムの家から300メートルほど離れた場所にある。屋…

砂漠ツーリズム

私が今回お世話になった一家の主は、サルムという。夜遅く、飛び込みで訪れた私を、快く受け入れてくれた50代後半のベルベル人だ。しかし、サルムは2日目の正午ごろ、ここから10キロほど離れたシェガガ砂丘のキャンプ・サイトに行ってしまった。シェガ…

砂漠の放牧

砂漠の遊牧民の暮らしは、驚くことばかりだった。 例えば、放牧のやり方だ。私がお世話になったサルム家には、約100匹のヤギがいた。家から50メートルほど離れた場所に、石を積んで作った囲いがある。中にはエサとして草が敷かれているが、出入り口に柵…

遊牧民の"家"へ

ヤヤと連絡がとれなくなったため、別の手段をとることにした。私には一つの当てがあった。それは、マアミドについて事前に調べていたとき見つけた、ある夫婦の世界一周ブログだった。その夫婦は、マアミドのホテルで値切りに値切った結果、シェガガ砂丘の1…